オリジナルベビー靴下の製作について
2024/4/9
本日はオリジナルベビーソックスのOEM製造について紹介してまいります。
新生児用(生後0歳~6ヵ月)のソックスを製作する
新生児用のベビーソックスを製作する場合は、靴下の横幅を狭くする必要があるため96n、108nなどローゲージのシリンダーを使用します。
NはNeedleの頭文字で、編機についているシリンダーの針数を表します。通常針数の単位が小さくなるほど、幅が狭い靴下を製造できます。
工場に新生児用としての用途を伝えることをお勧めします。
キッズサイズでよく使われている120Nで製作してしまうと、横幅が広くなるため赤ちゃんが足をばたばたをさせたときに靴下が脱げやすくなるので注意が必要です。
実際店頭で販売されている靴下もメーカーによってサイズがまちまちです。
生後3ヶ月半の息子の足底寸法をはかってみた。7.5cm。サイズで言うと7-9cm。まだ歩かないから滑り止めは不要だ。サイズが大きめだと靴下が脱げやすい。息子の成長と一緒に靴下のサイズと使用感も改めてインプットしてきたい。#ベビー靴下 #新生児靴下 #靴下のサイズ pic.twitter.com/gzBgm0QR92
— 岩村耕平|西荻窪|ブリングハピネス (@bringhappiness7) December 30, 2019
ベビー(1歳~3歳)のソックスを製作する
赤ちゃんがつかまり立ちからおぼつかない足取りで歩きだす年齢になるので、滑り止めが必須です。
通常の白い滑り止めをはじめ、金型を製作することにより、星型やブランドネームなど、色々な形状の滑り止めを作成できます。滑り止めの色は通常透明か白になります。ロットとの相談にはなりますが色指定も可能です。
弊社の滑り止めは、赤ちゃんに有害といわれるPVCではなく、シリコンを使用しております。
新生児用およびベビー靴下の加工について
オリジナル靴下を製作する際、様々な加工方法を選択することが可能です。
レディスやメンズにも応用は可能ですが、ベビー靴下の製作でよく使われる加工方法について紹介して参ります。
かかとをつくる原理で突起をつける
靴下のかかとをつくる原理で動物の耳など、アイディア次第で個性的なベビー靴下の製作ができます。突起の中にデザインは入りませんが、サイズを大きくすることは可能です。
かかとの応用でつくるため形状は扇型のみになります。扇の底辺の寸法を大きく変更することで、長さの調整ができます。
足の甲に縫い目が当たらないハンドリンキングとは?
ハンドリンキングとは、職人が手作業で、ループを一つ一つ繋げて行く縫製方法です。
左側のつま先が赤い靴下の縫製ラインはハンドリンキングで処理されている為、出っ張りが出ていないのが確認できるかと思います。
通常の縫製方法ですとつま先の裏側に縫製ラインの出っ張りができますが、無縫製編立機またはハンドリンキングを選択した場合、つま先にあたるものがなくなる為、ごろつき感のない優しい履き心地になります。
新生児用およびベビー靴下をデザインするときの注意点とは
靴下に編み込みでデザインを入れると、靴下の裏面に糸が伝います。
SNSなどで「XXのキャラクター靴下を裏返してみたら糸が伝って怖い」というつぶやきを度々目にします。
編み込み靴下は柄が細かくなるほど、靴下がきつくなる特性があります。
糸がループ状になって指にひっかからないように、通常は編機で自動切断します。
柄が細かすぎると自動的に切断できないことがあります。
特に指が小さな新生児、ベビー靴下を製造するときは極力デザインをシンプルにする、デメリットを表示するなど注意が必要です。
まとめ
ここまでオリジナルベビー靴下のOEM製造について紹介してきましたが参考になりましたでしょうか。
詳しくはお気軽にご相談頂けると幸いです。
サービスメニュー
- 「靴下ブランドを立ち上げたい」ブランド、クリエイター、に向けて、「伴走型の靴下製造サービス」をご提供しております。
- ご相談を承っております。
- オリジナル靴下を製作したい方々に向けて、「製造工場を探したい」「どんな種類の靴下が製作できるか知りたい」など状況に合わせた記事を複数紹介しているページもありますので、よろしければご参照ください。
- 仕様にこだわった無地靴下の在庫を使うことで、50足/デザイン~の小ロット生産に対応ができるようになりました。
合同会社ブリングハピネス代表。
中国内モンゴルで中国語とモンゴル語を学んだのち、東京のぬいぐるみ雑貨メーカーで9年間生産管理の仕事をする。2014年に起業し、台湾靴下工場と一緒に「靴下ブランドを立ち上げたい」デザイナー、クリエイター、ブランドに向けた「伴走型でじっくり取り組む靴下製造サービス」を立ち上げる。台湾工場の強みは細かなデザインの再現とはき心地の良さを両立させる技術力。起業してからの7年間で、工場と二人三脚で数多くのブランドの靴下製造を手がける。バーチャルで靴下サンプル製作が可能な島精機製作所デザインシステムを使用。
この記事を書いた人
岩村 耕平