中国・台湾靴下工場の旧正月休暇についてのお知らせ
2025/1/24
旧正月(春節)は数ある中華圏の祝日の中でも最も大きなイベントです。
2025年の旧正月の元日(旧暦1月1日)は1月29日(水)になります。
旧正月(きゅうしょうがつ、英: Chinese New Year、Spring Festival、Lunar New Year)は、旧暦としての太陰暦(中国暦)の正月(年初)。太陰暦(中国暦)元日(旧暦1月1日)、または元日からの数日間のことである。太陰暦(中国暦)を使っていた中華圏や、華人や華僑の多い国・地域で祝われる。
弊社台湾と中国各靴下工場の休業期間は下記の通りです。
台湾工場 1月25日(土)~2月2日(日)
中国工場 1月23日(土)~2月5日(水)
台湾と中国:旧正月前後の稼働の違いとは
台湾の工場は、1/20(月)頃~普段できない大掃除や機械のメンテナンスを行い、1/25(土)からお休みに入ります。
中国との大きな違いは旧正月明けの稼働率です。
台湾の工場は休みが明けるとすぐに通常の稼働率に戻りますので、日本のお正月休みと同じ感覚で考えることができます。
一方中国は多くのワーカーが各地から出稼ぎで工場に集まっています。多くのワーカーは1年に1回旧正月の時期に帰省します。
加えて国土が広いため工場に戻るまで時間がかかります。
工場によって差はありますが、元宵節(げんしょうせつ)を過ぎるとやっと通常稼働すると考えるのが無難です。
2025年の元宵節(げんしょうせつ)は2月12日(水)です。
元宵節(げんしょうせつ)は、正月の望の日(満月の日、旧暦一月十五日。日本でいうところの小正月にあたる)を祝う中華圏での習慣である。正月は別に元月とも称され、元月の最初の宵(夜)であることより元宵節と命名された。過年は元宵節を迎えて終了する重要な一日である。
旧正月前の製造で注意する点とは
旧正月は、1年間の中で最も様々な問題が生じやすい時期です。
品質の問題
旧正月前の製造で特に注意しなければならないのが品質の問題です。
お休みの前後の時期は、稼働率が落ちる上に、ワーカーの気持ちが浮足立ちます。旧正月に近づくほど顕著になっていきます。
旧正月休み前ぎりぎりの出荷は極力避ける。第三者検品会社で全量検品をしてから船積みをする。などリスクヘッジをされるのがベストです。
納期の問題
旧正月前の出荷ができない場合、中国ですとおおよそ3週間ほどのロスが出てしまいます。
旧正月前に出荷した貨物が入庫して品質にトラブルがあった際も、作り直しなどの措置ができません。
支払いの問題
旧正月は買掛金の未払いや借金などの清算をしなければならない時期です。
旧正月前は普段言いにくいことを伝えやすい時期
旧正月前は、普段伝えにくいことを口に出して伝える良い時期でもあります。
日本のお正月前とも似ているのですが、中華圏旧正月の一区切り間は日本のお正月よりも強い感もあります。
日頃のお礼、お詫び、シリアスな話などなど、旧正月お休み前に伝えてみてはいがでしょうか。
旧正月の思い出
10数年前に旧正月連休中の中国工場へ緊急訪問したことがあります。
工場長と一緒にワーカーがいなくなった工場を監査して回りました。
ゴーストタウンのように誰もいない工場地帯の一角にある、自分たちの席以外、全部片づけられたレストランで黙々と食事しました。
私たちの間に漂う空気はこれ以上ないくらい重かったのですが、いつもは排気ガスでおおわれている空だけが青々としてきれいでした。
当時休み中の中国工場に訪問しなければならなかったことが今もトラウマになっています。
現在はリスクが最小限になるように打てる手は全て打ってから旧正月休みを迎えられるように心がけております。
サービスメニュー
- 三国志のゲームがきっかけで中華圏とおつきあいをして今年で35年目。筆者のプロフィールはこちら。
合同会社ブリングハピネス代表。
中国内モンゴルで中国語とモンゴル語を学んだのち、東京のぬいぐるみ雑貨メーカーで9年間生産管理の仕事をする。2014年に起業し、台湾靴下工場と一緒に「靴下ブランドを立ち上げたい」デザイナー、クリエイター、ブランドに向けた「伴走型でじっくり取り組む靴下製造サービス」を立ち上げる。台湾工場の強みは細かなデザインの再現とはき心地の良さを両立させる技術力。起業してからの7年間で、工場と二人三脚で数多くのブランドの靴下製造を手がける。バーチャルで靴下サンプル製作が可能な島精機製作所デザインシステムを使用。
この記事を書いた人
岩村 耕平