子供用靴下の素材表記の見方と選び方について
2024/4/11
こんな方におすすめ
- ・天然素材を使ったキッズソックスをオーダーメイドで製作したい。
- ・子供用靴下の材質の選び方を知りたい。
本日はそんな方々に向けて「子供用靴下の素材の見方と選び方について」紹介して参ります。
靴下製造という仕事柄、靴下売り場に行くと、靴下についている紙タグに記載の材質情報をチェックします。
特にキャラクターなどのデザインが入ったソックスは、靴下メーカー、雑貨メーカー、など様々な業種で製造されております。
同じ価格でも、メーカーによって材質が異なることがあります。
各社の価値観の違いや、価格で苦労している跡を垣間見ることができます。
デザイン物の靴下の材質について
デザインものの靴下は部位によって使われている材質が異なります。
一般的に柄の部分には細目の糸、ベースの部分には太めの糸、靴下の伸び縮みを出すための下糸には、細いゴム糸が使われます。
キャラクターなど子供向けのデザイン物靴下の売り場で良く見かける材質パターン別特徴とは?
キャラクターなど柄が入った靴下の材質表示のパターンについて紹介して参ります。
売り場に行って実際に表示を見られるとよりわかりやすいです。
材質表示が「ポリエステル」「ポリウレタン」
100円、280円など低価格ラインによく見られる材質パターンです。
ベース部分に太いポリエステル糸、柄部分には細いポリエステル糸、下糸と口ゴムにポリウレタンを使用しています。
一般的にキャラクター靴下に使われる糸は、ポリエステルが最も安価です。
化学繊維であるポリエステルは、強度があり速乾性に優れている反面、水分を吸いにくく、吸湿性に乏しく夏の高湿期は蒸れやすくなる特徴があります。
材質表示が「アクリル」「ナイロン」「その他」
ベース部分に太いアクリル糸、柄部分には細いナイロン糸、下糸と口ゴムにポリウレタンを使用しています。
アクリル繊維は、保温性が高いので、セーターなど冬物によく使われます。冬物靴下でも使われています。
ポリエステルと同様水分を吸いにくいので、蒸れやすくなる特徴があります。
キャラクター物のソックスを製作する際、アクリルはコットンより安価ですので、価格を下げたい場合もアクリルが使われることがあります。
品質表示法では、材質は使われている分率が多い順から表記し、成分が3つ以上になる場合は、3つ目から「その他」で省略できることになっています。
材質表示が「コットン」「ポリエステル」「その他」又は「ポリエステル」「コットン」「その他」
「ベース部分にコットン、柄部分に細いポリエステル、下糸と口ゴムにポリウレタンを使っているパターン」
「ベースにコットンとポリエステルの合成繊維、柄部分には細いポリエステル糸が使われているパターン」
上記両方の可能性が考えられます。
「ポリエステル」「コットン」「その他」など、ポリエステルが先に来る表示の場合は、
ポリエステルの比率が高い、ポリエステルとコットンの合成繊維が使われていることになります。
一般的にポリエステルが多く含まれているほど価格が安くなります。
材質表示が「コットン」「ナイロン」「その他」
最も多くコットンが含まれているパターンになります。
コットンは、汗などの水分をしっかり吸収してくれるので、肌着・下着といったインナーなどに最適です。
コットンのグレードによって肌ざわりが異なります。
グレードが高いコットンを使うと、ザラザラ・チクチクといった不快感が少なくなります。
まとめ
ここまで「子供用靴下の素材表記の見方と選び方について」紹介してまいりましたが、参考になりましたでしょうか。
「靴下を履く」という機能性だけを重視するのであれば、コットンの無地靴下を選ばれるのがベストです。
デザインも求めるのであれば、「コットン」「ナイロン」「その他」がおすすめです。
メーカーや産地によってコットンのグレードも異なることがあるので手触りを確かめられるとよりわかりやすいのかもしれません。
私たちが製造する靴下の品質について下記記事にてより詳しく説明しております。
ご興味がございましたらお読み頂けると大変嬉しく思います。
サービスメニュー
- 「靴下ブランドを立ち上げたい」ブランド、クリエイター、に向けて、「伴走型の靴下製造サービス」をご提供しております。
- ご相談を承っております。
- オリジナル靴下を製作したい方々に向けて、「製造工場を探したい」「どんな種類の靴下が製作できるか知りたい」など状況に合わせた記事を複数紹介しているページもありますので、よろしければご参照ください。
- 仕様にこだわった無地靴下の在庫を使うことで、50足/デザイン~の小ロット生産に対応ができるようになりました。
合同会社ブリングハピネス代表。
中国内モンゴルで中国語とモンゴル語を学んだのち、東京のぬいぐるみ雑貨メーカーで9年間生産管理の仕事をする。2014年に起業し、台湾靴下工場と一緒に「靴下ブランドを立ち上げたい」デザイナー、クリエイター、ブランドに向けた「伴走型でじっくり取り組む靴下製造サービス」を立ち上げる。台湾工場の強みは細かなデザインの再現とはき心地の良さを両立させる技術力。起業してからの7年間で、工場と二人三脚で数多くのブランドの靴下製造を手がける。バーチャルで靴下サンプル製作が可能な島精機製作所デザインシステムを使用。
この記事を書いた人
岩村 耕平